皆さんの前職について教えてください。

当時、新しい事業にチャレンジしている企業姿勢に面白みを感じ、大手通信キャリアに入社しました。理系の出身ではありましたが、事務系職種として入社し、当初3年間は営業関連の部署に所属していましたが、それ以降は一貫して経営企画系の業務に携わりました。

私は人の生活に深く関わる仕事がしたいと考えて、新卒で大手水産食品メーカーに入社しました。健康志向の高まりや個食化、中食等、食のトレンドが変わり始めた時期でもあって、面白いことができそうだと思ったからです。ところが配属されたのは、まさかの人事部。給与計算や入退社に伴う手続き、人事関連システムプロジェクト等に携わりました。

私は新卒で鉄道会社に入社し、電車の運転士等の現業部門で経験を積んだ後、人事部門と経営企画部門等でキャリアを重ねました。企業規模は大きく、組織が専門分化されているため特定分野の専門家として経験を重ねる人が多い中、管理部門中心に比較的幅広い分野を担当できたと思います。省力化や合理化といった難しい課題にも取り組みました。

転職の経緯と、MURC入社の決め手は何でしたか。

入社して10年経ち、自分のやりたい仕事はある程度やれたという満足感があった一方で、10年後、20年後の自分の将来像が前職では描ききれない不安感がありました。あらためて自身のキャリアを見つめ直した結果、ジェネラリストとしてではなく、スペシャリストとしての道を歩んでみたいと思うようになったことが転職のきっかけとなりました。コンサルティング業界を志望したのは、元々経営に興味があり大学でも勉強もしており、前職でも経営に関わるような業務に携わってきたため、それを専門性として活かしたかったことが理由のひとつです。加えて、これまでのキャリアを振り返った際に、手触り感が感じられる仕事であったり、財務・経営等の専門スキルの積み上げが成果につながったりしたような場面に喜びを感じていたことから、中堅・中小向けの経営コンサルティングはそれに合っているのではないかなと、思いました。

私自身は鉄道会社での仕事には満足していたものの、コロナ禍によって経営環境が劇的に悪化したときは社内が大混乱に陥りました。そのときに痛感したのが、会社を変えるときに必要なのは外部の力だということです。特に歴史ある会社ほど、自ら変わろうとしても、古い常識に縛られてなかなか動けません。そこで外部から企業を成長させるドライバーになってみたいとの想いから、コンサルティング業界への転職を志望するようになりました。

先ほど「まさかの人事部配属」とお話ししましたが、実際に人事の仕事を始めてみたら想定外に面白く、このまま人事を究めるのもいいなと思うようになりました。しかしメーカーですから営業に異動するかもしれないし、工場に行くかもしれません。10年後、20年後、労働市場で自分にどんな価値があるかと考えると、不安が大きくなりました。先行きの見えない時代だからどこでも通用するスキルを身につけたいと思い、同時に人事領域で専門性を磨きたいと考えたとき、人事コンサルタントという仕事を見つけたんです。

実は中堅・中小企業への手触り感のあるコンサルティングができるファームは意外と少なくて、当社はまさにぴったりでした。また、大きな決め手となったのが当社では会社都合による転勤がないことで、家族との時間を大切にしたい私にとってこれはとても魅力的なことでした。また、三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、MUFG)の一員という点は、妻にとって安心感につながりましたね。

私は人事コンサルティングに絞って数社の面接を受けましたが、当社の社員の皆さんの穏やかで柔らかな雰囲気が自分に合いそうだと思ったことが一番の決め手になりました。実際、業界にありがちな「Up or Out」(アップ・オア・アウト)の風潮とは無縁です。もちろん組織人事に関する領域において豊富な実績があることも、大きな理由でした。

N.T.さんが言ったように、MURCはMUFGの一員です。取引先との長い付き合いを大切にするのが銀行ですから、当社も長期的な関係のもとでクライアントにコンサルティングを提供しており、その点に惹かれたことが私にとって一番の入社理由となりました。
