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2016年入社。京都大学大学院工学研究科修了。大学院では都市環境工学を専攻し、廃棄物処理、水処理、大気汚染、化学物質汚染等の環境問題を幅広く学んだ。修士論文では、ベトナム国ダナン市を対象に、農薬等の生活関連化学物質の環境中での汚染状況やヒトへの暴露状況を調査した。自分の研究分野を社会へ役立てたいという想いが強く、シンクタンクを志望し、入社を決める。川西 理史政策研究事業本部 東京本部地球環境部 研究員私の仕事地球環境部は、気候変動グループ、低炭素社会グループにて構成されており、私は低炭素社会グループに所属しています。主な業務としては、日本の温室効果ガスの排出量・吸収量の算定や、その増減要因分析等に関する検討を行っています。また、日本だけでなく、「地球温暖化×廃棄物・排水」を切り口とした、発展途上国における能力開発支援(キャパシティ・ビルディング)や、民間企業の海外進出支援等の業務に携わっています。民間企業の海外進出支援業務では、日本の民間企業の技術をある東南アジア諸国の排水処理施設に導入し、排水処理能力の向上、電力削減による温室効果ガス排出量の削減、施設のメンテナンスの簡易化等をめざすプロジェクトに携わっています。同プロジェクトでは、主に現地対応を担当しており、クライアントとともに2016年度に1回、2017年度に4回現地に渡航し、打ち合わせ資料の作成、アンケート調査の実施、ヒアリング調査の実施、水質調査の補助、現地カウンターパートとの折衝等を行いました。現地では、カウンターパートとの折衝に最も苦労しました。我々が意図することを現地のカウンターパートのトップにお伝えしても、テクニカルな内容のため正確に理解されていないのか、正社員や現場スタッフまで情報が正確に伝わらないことが多々ありました。クライアントとローカルコンサルタントと相談した結果、意思疎通を向上させるため正社員と日雇い労働者を交えたミーティングの場を設けることにしました。現場の声をしっかりと反映したうえで我々の意図することを伝えたところ、現地カウンターパートにしっかりと納得していただきました。ミーティングを経てから、意思疎通が少しずつ改善され、業務が少しずつスムーズに進むようになりました。同プロジェクトは3ヵ年計画の3年目を迎え、今年度は日本の民間企業の技術を現地に広めるためのビジネスモデルの検討を行うこととなっています。現地カウンターパートやクライアントと協力し、東南アジアの水環境改善と日本のビジネスへの貢献という両方を達成させる心に残るエピソード入社1年目の頃に、上司に打ち合わせの資料の確認をお願いしたところ、海外出張等で多忙を極めていらっしゃるにも関わらず、びっしりとコメントを書き込み返してくれました。しかも、その添削・修正のやり取りが3度も続きました。資料が完成した際に「これがOJT。教育だ」と言われ、「こんな先輩になりたい」と思いました。今でも、まだ教育してもらう立場に変わりはありませんが、私が上司にしてもらい感謝していることをしっかりと後輩に還元していこうと心に決めています。ため、ビジネスモデルの土台づくりに努めたいと考えています。私の信念「もし自分が当事者であればどう対応するか?」を常に意識し、仕事に取り組んでいます。もし自分が委員会で説明する上司の立場になったら、どう対応するか。もし自分がクライアントから難しい要望を依頼された上司の立場になったら、どう対応するか。まだ入社して数年しか経っていませんが、周囲で起こるすべての出来事を「もし自分だったら」という、当事者の身になり考えることで、自分の役割以上の視点を養うことができ、自己の成長につながると確信しています。現場のニーズと政策のシーズをつなげていく。とことん現場視点にこだわり、地球環境と向き合う。経歴主席研究員主任研究員/上席主任研究員研究員準研究員 副主任研究員研究員のキャリアステージSatoshi Kawanishi17Research

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