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座談会
「多様な個性を活かす職場をめざして」

MEMBER

  • コーポレート
    アドバイザリー部
    コンサルタント
    小松真也SHINYA KOMATSU
  • 組織人事戦略部
    コンサルタント
    祖父江万里子MARIKO SOBUE
  • 共生社会室
    副主任研究員
    尾島有美YUMI OJIMA
  • 司 会コンサルティング
    人材開発室 室長
    名藤大樹HIROKI NATO

Q1シンクタンク・コンサルティングファームというと、長時間労働が想起されがちですが、実際に働いて感じることは?

祖父江:出産するまでは仕事一色の生活でした。でも子どもが生まれたからには、生活スタイルを変えざるを得ません。最初はやっていけるのかなと不安でしたが、意外と大丈夫でした。現在、朝は毎日親子3人で保育園に向かい、迎えは夫と分担しています。

司会:仕事に融通が利いているということですか。

祖父江:はい。裁量労働制のメリットを生かしながら、柔軟に仕事をすることができています。

小松:私が所属する部の仕事(M&Aアドバイザリー)は繁閑の差が激しく、突然忙しくなったかと思うと、山を越えれば一気に時間ができます。そのため短期的にはバランスを取ることは難しい時期があります。

司会:そうなると、中期的に見通してプライベートとのバランスを図ることになりますね。

小松:その通りです。繁閑のサイクルを見通して、仕事に集中する時期と育児に専念する時期を決めています。メリハリを利かせた生活ということです。

司会:尾島さんは研究員ですが、コンサルタントの仕事と働き方に違いはありますか。

尾島:研究員の場合、子育て中の場合は目標を下げ、仕事量全体を調整している方が多いです。ただ、期待される役割や仕事の内容は、子育てをしていても変わりません。仕事量を減らすことが自分の成長の妨げにならないよう、常にモチベーションを維持することに気を配っています。

祖父江:コンサルタントの部署でも仕事量をコントロールしている方はいます。私の場合も、自分の役割をある程度決めたうえで仕事をしています。とはいえ尾島さんが言うように、仕事のあり方が多少変わったとはいえ、やる気まで下げてしまってはいけません。そこで私は、休職前にはしていなかった新しい仕事にもチャレンジするようにしています。

司会:どのような仕事でしょう。

祖父江:季刊誌等の会社刊行物への執筆、セミナーの講演等です。

Q2この5年くらいで、保育園の送り迎えをする男性が急激に増えたように思いますが、いかがでしょう?

小松:子育てする男性への理解が高まったからだと思います。私の上司もイクメンですし、同世代のメンバーにもいます。男性同士が遠慮なく子育ての悩みを打ち明けたり、相談を持ちかけたりできます。

尾島:政策研究の部署にも日頃から保育園への送り迎えを分担し、お子さんが病気のときに休暇を取得している男性研究員は多いです。

司会:では、小松さんのイクメンぶりを伺ってみましょう。

小松:朝食は作りますし、お皿を洗ったり、ゴミを出したり、子どもを入浴させる等して、できるだけ妻の負担が減るよう努力しています。

司会:頑張っていますね!そういう小松さんの背中を見て育つ、社内のイクメンもいるのでは?

小松:一人目の出産では3日あまりの短い休暇でしたから、二人目の時は社内で猛アピールしました。それが功を奏したのか、出産を間近に控えたプロジェクトからは外していただきましたし、3週間程度取れた休暇中のメール対応も、社内のメンバーにお願いできました。男性の育児に対する気配りや配慮といった、“こころの体制”のようなものが整ってきているのだな、と実感しました。

尾島:そうですね、同感です。私の場合、たとえば会議の設定をする際に、お客さま先での打ち合わせの後、そのまま帰宅できるような時間帯にする等気配りをいただいています。仕事と子育ての両立は時間との勝負ですから、社内の配慮・協力は、母親業との両立をするうえで励みになります。

祖父江:私は、子どもの送りがあるので毎朝10時近い出社となるのですが、お客さまへの訪問はなるべくそれ以降に調整していただいています。お迎えの日は、その旨をメンバーと共有しているスケジューラーに書き込むことで、それ以降の時間帯のミーティングが入らない等の配慮もしてもらえています。特に、子どもの体調等で急な看病に迫られた場合でも、嫌な思いをしたことはこれまでに一度もありません。

司会:社内の配慮に対して、自分たちが果たすべき責任や義務も意識されていたりしますか。

尾島:子どもの体調に関しては、上司にこまめに報告しながら、よもやの休みへの準備を怠らないように心がけています。たとえば、前もって上司に資料を提出しておくとか。

司会:なるほど。

Q3育児休暇以外の制度についてはどうでしょう?

小松:配偶者分娩休暇に有給を繋げている男性社員がいます。

尾島:在宅勤務が認められているのも嬉しいですね。子どもが体調不良等で出社できなくても、自宅で仕事ができるわけですから。

祖父江:そうですね。さらに言えば在宅勤務ができるのも、実は裁量労働という制度があるからだと思います。私たちの仕事の成果物は「資料」ですが、そのアウトプットの前工程である“考える労働”がとても重要です。頭のなかで絵を描くまでが、私たちの仕事の価値の大きな部分を占めており、それは会社にいようが、自宅にいようができることではないでしょうか。それを可能にする裁量労働という制度は、まさにシンクタンク・コンサルティングファームで働く専門職にとって、最適な制度だと思います。

司会:小松さんは在宅勤務に関してどうお考えですか。

小松:コンサルティングという仕事でお客さまの信頼を得るには、コミュニケーションのスピードが重要です。昼夜や場所を選ばず、突然の質問にもスピーディに応えるには、在宅勤務という制度が欠かせません。

尾島:政策研究の場合は、なによりアウトプット=成果が評価の対象になります。徹底した成果主義ですが、徹底しているからこそ、そこに本人の工夫が生まれます。周りにならって、いつも会社にいる必要はないのではないでしょうか。

祖父江:徹底しているからこそ、業務の質や効率も上がるのでしょうね。

尾島:ちょっと話は変わりますが、少し前まで介護しながら仕事をしているメンバーがいました。日々の状況をきちんと報告してくれるので、皆安心して仕事を頼めていました。お互いの心に余裕があれば、会社と自宅という距離は関係なく、仕事上のトラブルも起きにくいのではないでしょうか。

祖父江:あまり大きく語られないことですが、介護も大きな日本の課題ですね。当社はその点でも対応を進めていることは心強いですね。

Q4働き方改革に関する会社の取り組みについて、皆さんの考えをお聞かせください。

祖父江:現在、働き方改革への取り組みの一環として、夜10時以降に仕事を継続する場合は、上司や関係プロジェクトリーダー(PL)に事前申請することになっています。部下の仕事を上司がきちんと把握することで、働き方を見直そうという取り組みで、以前に比べれば深夜労働は劇的に改善されていると思います。

尾島:政策研究本部も以前は不夜城と言われていましたが(笑)、最近は随分と変わりました。当室では若手社員にも、定時までに仕事をこなす意識を植えつけています。

祖父江:夜10時までに仕事を終えて帰宅しようとするなら、部下への仕事の依頼の仕方や、スケジューリングも勘案しなければなりません。自分ひとりで成立する仕事等ない以上、会社全体の総意で働き方を変えていかなければなりませんね。

小松:私の部では、新しい案件にアサインする際には、稼働管理を通じて、今、誰がどれくらい忙しいかを判断しています。これにより仕事量の均衡が保たれ、忙しさの偏りがなくなります。

司会:それはいいですね。

Q5外資系や他のコンサルティングファームと比べ、当社の働きやすさは?

小松:前職は監査法人だったのですが、業務の性質上、4月〜6月に忙しさが集中します。この間はどうしても長時間労働になります。その点、当社では事前に申し入れと相談をすれば、ある程度は融通が利きます。育児をするうえで、この違いは大きいです。

司会:祖父江さんは、自分の成長を会社がサポートしてくれていると感じていますか。

祖父江:はい。第二新卒で入社して間もない頃、ごく基礎的な言葉さえわからなかった私を見かねた上司が、イロハのイから丁寧に資料の説明をしてくださいました。ありがたかったです!本当に。

司会:そのあたりは他のコンサルティング会社との違いでしょうか。

小松:あくまで個人的な意見ですが、個人の成長をあまり長期的な観点からは見ていないコンサルファームも少なくないように思います。

祖父江:当社は教育プログラムが行き届いています。この点も日本企業である当社の特徴かもしれません。また、入社後のプロジェクトのアサインにしても、まずはベーシックな案件で経験を積んだうえで、次のステップを踏むよう配慮されています。いきなりひとりで現場に放り投げるような無茶はしませんね。

司会:それなら安心ですよね。

祖父江:大企業の場合、どうしても仕事が細分化されがちですが、当社は違います。ひとりがひとつの仕事を責任持って完遂できます。簡単ではありませんが、やりがいに繋がります。

司会:会社は“プロフェッショナルであれ”と呼びかけていますね。

祖父江:はい。子育てや介護等の制約があっても、個人の裁量で働き方を工夫していくことで、仕事のやりがいを得ることができます。そういう気概を持って仕事に対峙していく人をこそ、プロフェッショナルと呼ぶのではないでしょうか。その意味で当社には、個々が思う存分に力を発揮できる環境が整っています。

尾島、小松:同感です。

司会:多様な個性がプロ意識を発揮して働く、これからの企業に求められるあり方を実現していきたいですね、本日はありがとうございました。

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